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明治の古民家再生工事
これまでにツキデ工務店は、古民家再生工事を多く手掛けてきましたが、ここ数年依頼が大変多くなり、昨年から今年にかけて再生工事の現場が重なり、現在5棟工事中です。
5棟のうち1棟は江戸時代後期の建物、2棟は明治期、残る2棟は大正期の古民家と京町家です。
そのうちの明治の古民家の一棟で、この工事の中で最も難易度の高い仕事である、元土間に架けられていた「煙返し」の丸太梁の取り換え工事を行いました。
虫が入った既存の煙返しの丸太梁を新たな丸太梁に取り替え、天井高をとるために、丸太梁の高さを既存の高さより30cmほど上げる工事です。
「煙返し」とは、古民家の「かまど」いわゆる「おくどさん」が据えられた土間の天井の居室側との境に設けられた「垂れ壁」で、煙が居室側に回らないように工夫されたものです。
垂れ壁を受ける梁は、土間を広く使えるように梁間が広く、またその上に下屋(平屋部)の瓦屋根と「つし」二階部のかなりの荷重がかかるため、赤松の太い丸太を梁として使われる構造が多いです。
ツキデ工務店では、これまでに3回このような工事を行っています。
既存の煙返しの丸太は、元口で35cm長さ6mほどの赤松の丸太でしたが、芯はしっかりしていたのですが表面には虫が入りあまりいい状態ではなかったので、今回は新しく取り替えることにしました。
既存丸太の元口部の切はし。
あたらしく入れ替える赤松の丸太。
長さが5.6m、末口30cm、元口40cmの丸太で既存の丸太より一回り大きくし、27cm幅の「太鼓」に摺っています。
この丸太の重さは400キロ近く、家の中に取り込むのにも8人がかり。
加工のための墨付けするのに、丸太をひっくり返すのも一人では無理なので「木返し」という、今はもう無いだろう昔の道具を使っています。
丸太は「大黒柱」に差さるのですが、そのための新しいホゾ穴をノミで掘ります。
新しいホゾ穴の30cmほど下に見えるのが以前の丸太の「仕口」あと。
既存の丸太を外すためには、当然丸太にかかっていた荷重を仮に受ける必要があります。
そのために7カ所にジャッキをかけ、その荷重を受けています。
最も荷重がかかっている桁行(けたゆき)方向の太い丸太には、支え柱2本と横架材を鳥居状に組、25トンの「ジャーナルジャッキ」2台で受けます。
左端のジャッキは、昔からあるダルマジャッキ。
このジャーナルジャッキは優れものです。昔からあるダルマジャッキは重く、回して上げるのに力が要ります。力が要らない油圧のジャッキは架けっぱなしにしておくと徐々に下がってきます。それに対してアルミ製のジャーナルジャッキは、軽いし楽に上がるし、ギヤがついているので下がりません。
ジャッキの下に敷いている10mm厚鉄板や「盤木」もこのような工事には必需品です。
さぁ~いよいよ丸太を上げます。
上げる位置まで「コロ」を使い転がして運びます。
丸太梁を上げる位置にちょっと倒した柱にチェーンブロックを架け吊し上げます。
丸太の元口側のホゾを大黒柱のホゾ穴に差し込みボルトで引きます。
丸太の末口側は、新たに設けた150mm角の桧の柱にホゾを差し「込栓」を打ち締め固めます。
そして「繋ぎ梁」を入れて無事組むことができました。
次に、新しく入れた丸太梁に直行してもう1本の丸太を架ける作業です。
この丸太は、先の丸太梁より短いのですがそれでも「天秤棒」をかつぎ4人がかりです。
先ほどの要領で滑車を架け上げます。
この丸太梁は、新しく入れた煙返しの丸太に直行し、その上にかかる桁行方向の既存の太い丸太、母屋の束が2カ所、そして柱と「仕口」接点が5カ所あり、それを合わすのが大変でした。何せ新築で組むのと、組む順番が逆ですから。
丸太の元口側が柱にささるのですが、梁に入る柱のホゾを付けると柱を下からし差し上げるようにしなければ組めません。ただ丸太を受ける15mmの「エリワ」を墨は付けていたのですが加工するのを忘れていた個所がありちょっと中断。
そして柱に「込栓」を打ち込み無事終了。
ベテラン大工2名と若手大工1名、そして「手伝いさん(てったいさん)」3名の計6名で組み上がりました。
写真と下手な説明書きで理解しにくかったと思いますが、ほんとにうまく組んでくれました。
お施主様もこの作業風景を興味深くご覧になられ、大変喜んでいただきました。