人気ブログランキング | 話題のタグを見る


日記


by y-tukide

カテゴリ

全体
街道を行く
かくれ里を行く
かいわい
散歩
早朝散歩

鉄道ブラ旅

水汲み
お知らせ
建物探訪
去り行く年の思い出フォトブログ
見学会・イベント
仕事色々
お寺の山門再生工事
伝統工法町屋改修技術を学ぶ
奥村先生とまことさん
雑誌掲載
我が社の年賀状
研修
お茶会
宇治川花火大会
天満天神繁昌亭
大相撲宇治場所
社員旅行
引っ越し
夏休み
お正月
我が家のツバメ
季節の花色々
思い出
古寺巡礼
住まい手さん宅訪問
竪穴式住居
畑はじめました
未分類

以前の記事

2024年 03月
2024年 02月
2024年 01月
2023年 12月
2023年 11月
2023年 10月
2023年 09月
2023年 08月
2023年 07月
2023年 06月
2023年 05月
2023年 04月
2023年 03月
2023年 02月
2023年 01月
2022年 12月
2022年 11月
2022年 10月
2022年 09月
2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月

フォロー中のブログ

最新のトラックバック

ライフログ

検索

タグ

(198)

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

日々の出来事
近畿

画像一覧

立春の候 宇治市立植物公園

自宅近くにある「宇治市立植物公園」、一般入園料は大人600円であるが宇治市在住の70歳以上は無料であることもあり、散歩を兼ねて時々行くようになった。
立春の候、春を告げる花々の様子をうかがいにカメラをぶら下げ行ってみた。

植物公園がある10haの敷地は、私が子供の頃によく遊んだ里山を活用し整備されている。
この雑木林も以前にあった林であったと思われる。
立春の候 宇治市立植物公園_e0164563_10412874.jpg

その林の落ち葉の中から春を告げる「フクジュソウ」が開花し始めていた。
立春の候 宇治市立植物公園_e0164563_10413130.jpg

カンザキアヤメ。
立春の候 宇治市立植物公園_e0164563_10413422.jpg

ナンテン。
立春の候 宇治市立植物公園_e0164563_10413944.jpg

園内にある湿地。
この湿地に繋がる今は宅地化された山手には、私が子供の頃、谷がありきれいな湧き水が流れ「アカハライモリ」などもいた。そしてその周辺の湿地には、食虫植物である「モウセンゴケ」が自生し、この辺りは子供らにとって珍しいものが観察できる貴重な場所であり恰好の遊び場だった。
立春の候 宇治市立植物公園_e0164563_10414697.jpg

ナノハナ。
立春の候 宇治市立植物公園_e0164563_10414944.jpg


立春の候 宇治市立植物公園_e0164563_10415291.jpg


立春の候 宇治市立植物公園_e0164563_10415786.jpg


スイセン。
立春の候 宇治市立植物公園_e0164563_10420045.jpg

ロウバイ。
立春の候 宇治市立植物公園_e0164563_10453544.jpg

ウメ。
立春の候 宇治市立植物公園_e0164563_10425069.jpg


立春の候 宇治市立植物公園_e0164563_10425423.jpg



立春の候 宇治市立植物公園_e0164563_10425717.jpg

サザンカ。
立春の候 宇治市立植物公園_e0164563_10430042.jpg

タンポポ。
立春の候 宇治市立植物公園_e0164563_10430364.jpg

観賞温室内の熱帯地域の花、カリアンドラ。
立春の候 宇治市立植物公園_e0164563_10430959.jpg

暖冬だった今年の冬、早くも春は来ているようだ。
立春の候 宇治市立植物公園_e0164563_10431158.jpg



# by y-tukide | 2024-02-19 09:00 | 季節の花色々

父が作った思い出深い家具が生まれ変わる

2022年2月に母が96歳で天寿を全うした。
母の遺品を整理する中に父と母が結婚するときに、父が作った無垢材のタンスと水屋があった。
私が生まれた時から家で使われていた思い出深い家具である。

父は家具職人として、今も京都にある老舗の家具屋さんで働いていた。家具はもちろん店舗の内装工事もしていたようで、私が幼いころ父の作業場や手掛けた店舗に父と行った記憶がある。
その家具屋さんは、当時、「宮内庁御用達」であったようで、昭和天皇の弟さんである「三笠宮」さんが、結婚するときの家具を父が手掛けたそうで、それを自慢げにしていたと母から聞いたことがある。
その父は、私が10歳の時に亡くなっている。

今は使っていない思い出深いそのタンスと水屋、何とか活かしたいとその材を使って、私の知り合いの家具職人さんに頼んで別の用途の家具に作り変えてもらうことにした。

和サクラの無垢材で作られた水屋。
父が作った思い出深い家具が生まれ変わる_e0164563_13345998.jpg
父が作った思い出深い家具が生まれ変わる_e0164563_13350916.jpg

シオジの無垢材で作られたタンス。
父が作った思い出深い家具が生まれ変わる_e0164563_13351361.jpg
父が作った思い出深い家具が生まれ変わる_e0164563_13351718.jpg

その水屋とタンスを作業場で自分の手で解体したのだが、基本、金物を使わず非常に手間がかかる手仕事で組まれていたのには驚かされた。
父が作った思い出深い家具が生まれ変わる_e0164563_13353257.jpg
父が作った思い出深い家具が生まれ変わる_e0164563_10152774.jpg

父が作った思い出深い家具が生まれ変わる_e0164563_13353759.jpg

そして和サクラ材を使って作ってもらった、低めのイスとサイドテーブル。
父が作った思い出深い家具が生まれ変わる_e0164563_13354717.jpg
父が作った思い出深い家具が生まれ変わる_e0164563_13354957.jpg

イスは、自宅居間の四畳半の畳敷きに置かれた座卓で使えるように座面の高さ(SH)を低くおさえ、主に私が使っている。
父が作った思い出深い家具が生まれ変わる_e0164563_13355284.jpg

タンスのシオジの板は妻の要望で、4歳の孫や妻がSHの低いゆったりした椅子に座り、食事やくつろぎやすいように高さ560mmの低めのテーブルにした。
父が作った思い出深い家具が生まれ変わる_e0164563_13355525.jpg

そしてもう一点、これも父が作った無垢の引き出しの小物入れ。
これは、傷んだところを修理しワックスで磨き、私の机の隅に置き活用している。
父が作った思い出深い家具が生まれ変わる_e0164563_13355817.jpg

父は、子供の頃から手先が器用だったらしく、小学校(当時は尋常小学校)時代に長さ1m以上ある汽船を木で作ったようで、一時期、学校に展示されていたらしい。
その汽船の写真が母の遺品の中にあった。
木製の汽船の船体には、よりリアルに見せると共に水の浮力とのバランスの関係からか鉄板が張ってあった。
その汽船模型は、私の子供の頃にも朽ちていたが残っていた。

父が作った思い出深い家具が生まれ変わる_e0164563_13390531.jpg
80年程前に父が作った無垢材の家具、その材が生まれ変わり子やひ孫らが使うことになり、あの世で父も納得し喜んでくれていると思う。
父の家具に使われていた和サクラとシオジは、非常に良い材であった。
そんな材たちも、再び活かされ喜んでいることと思う。
父が作った思い出深い家具が生まれ変わる_e0164563_13360092.jpg





# by y-tukide | 2024-02-12 09:00 | 仕事色々

南あわじ かいわい

TVニュースで南あわじ市の「灘黒岩水仙郷」の水仙が見ごろであることを知り、久しぶりに淡路島に向かうことにした。
自宅から南あわじ市の「福良(ふくら)」までは、車で2時間ちょっと150km程の道のりである。
朝、暗いうちから自宅を出て明石海峡大橋を渡り、淡路SAについたのが6時ごろ、ここで朝飯をとり一休み。
久しぶりに見る暗闇の中の明石海峡大橋。
南あわじ かいわい_e0164563_11452212.jpg


南あわじ かいわい_e0164563_14160799.jpg

早朝の福良港、鳴門うずしおクルーズの観光船が青空に映える。
南あわじ かいわい_e0164563_11453476.jpg

港の「道の駅福良」の駐車場で相棒を車から降ろし、福良の街を散策する準備をしていると、老婦人から声を掛けられた。
話しを聞くと、なんと昨晩はここで一人寝袋にくるまって車中泊したとのこと。
彼女は、すでにご主人も亡くなり、70歳で今は年金生活者。そして今回が生まれて初めての一人旅だとか。
昨日、実家がある大分市内から自家用車で愛媛に渡り四国を縦断してここまで来たらしい。
ところがバックに入れたつもりの財布が無いことに気づき、やむを得ず愛媛の知り合いを訪ねお願いして13万円を借りたとか。
そしてこれから淡路の知人を訪ね、その後は兵庫・大阪の親戚や友人を訪ねて回る、これと行った予定なしの成り行きの旅をするとのことだった。ゴルフが好きだそうで車には、ゴルフバックが積んであった。
話好きの何とも元気というか豪気なばぁさんだった。
若い時は、私も友人と車中泊での旅の経験があるが、同年代のこの歳になった私なんぞには、今は考えられない行動である。
家に帰りその話をすると、どちらかといえば出不精な妻はうらやましがっていた。

お互いに気をつけて旅を楽しみましょうと声を掛け合い別れ、私は街の散策へと向かうことにした。

福良の漁港。
南あわじ かいわい_e0164563_11453809.jpg

「福良」は、淡路島の最南端の港町、天然の良港に恵まれ、古来より四国との需要な窓口であり水陸交通の要所、中世には水軍の拠点でもあった。
「大鳴門大橋」ができるまでは、四国と淡路を結ぶ汽船の発着場として栄えたが、今は漁業とうずしお観光・温泉などの観光の街として知られている。
街並みは、湾の北西部を中心に海岸沿いにさほど広くない平地に形成されている。
通りには、昭和で時間が止まったかのような商店や民家が密集して軒を並べ、懐かしい空気が漂っている。
建物は「切妻・平入」で、屋根は強い潮風に対してと「淡路瓦」の産地であることからか、「本瓦葺き」民家が多い。
南あわじ かいわい_e0164563_11454136.jpg


南あわじ かいわい_e0164563_11454432.jpg


南あわじ かいわい_e0164563_11454939.jpg

街中を走る2本の主要道に直角に幾筋もの路地がつながり、漁師町らしい街並みである。
南あわじ かいわい_e0164563_15103362.jpg

南あわじ かいわい_e0164563_11455509.jpg

ある路地の中ほどの小さな広場には、共同井戸があった。
南あわじ かいわい_e0164563_11455894.jpg

そこに数匹の猫たち、漁師町でよく見かける風景である。
南あわじ かいわい_e0164563_11460663.jpg

通りで見かけた古民家を利用した「まちなか水族館」。
南あわじ かいわい_e0164563_11460944.jpg

水槽には、漁師さんや釣り人が持ってきてくれるという魚が泳いでいる。
エサや海水も寄付で、電気代だけが南あわじ市が負担し、数名の地元の老人たちがボランティアで管理運営している。
南あわじ かいわい_e0164563_11461260.jpg


南あわじ かいわい_e0164563_11461469.jpg

街の散策後、次に向かったのは福良港から車で25分程のところにある「灘黒岩水仙郷」。
私がここに来るのは2度目、前回は12年前、仕事の関係で「洲本」に来た時に初めて訪れている。
水仙が群生する山の斜面には、前回来た時にはなかった鉄骨製の散策用階段が整備されていた。
南あわじ かいわい_e0164563_11461788.jpg


南あわじ かいわい_e0164563_11461904.jpg


南あわじ かいわい_e0164563_11462461.jpg


南あわじ かいわい_e0164563_11462605.jpg

ただ前回来たときは、海が臨める斜面に咲く水仙が印象的だったのだが、残念なことに今はそこには行けなくなっていた。
これは、2012年1月にその斜面で撮ったもの。
南あわじ かいわい_e0164563_11462968.jpg

「灘黒岩水仙郷」を後に、昼飯を食べるために再度、福良に戻ることに。
途中、畑が広がる道を走っていると道端で野菜を販売している露店を発見。
淡路といえば「タマネギ」、この時期は無いと思い込んでいたのだが「極早生(ごくわせ)」のタマネギが販売されていたのには驚き。
南あわじ かいわい_e0164563_11463368.jpg

ここで「極早生」のタマネギと昨年収穫し冷蔵保存されていたタマネギを購入。
その店におられた老人曰く、今年は雨が少ないから昨年秋に植えたタマネギの育ちが悪いと嘆いておられた。

途中見かけたタマネギ畑の中に建つ「タマネギ小屋」。
南あわじ かいわい_e0164563_11463513.jpg

タマネギ小屋でタマネギを干す風景は、淡路島の風物詩。
この写真は、2009年7月に撮った「タマネギ小屋」。
南あわじ かいわい_e0164563_11555153.jpg

福良で昼食をとり、そのあと時間があれば淡路ならではの「人形浄瑠璃」を見て帰るつもりだったが、「道の駅福良」の前にある「淡路人形座」は、その日は休館日。代わりに「淡路人形浄瑠璃資料館」に行くことにした。

淡路人形浄瑠璃は、江戸時代には徳島藩主の保護もあって大いに繁栄し、最盛期には40以上の「人形座」があったそうだが、現在活動しているのは「淡路人形座」ただ1座のみ。
江戸時代の人形座のジオラマ。
南あわじ かいわい_e0164563_11562999.jpg


資料館に展示品は、昭和40年代半ばで活動を停止していた「市村六之丞座」の人形・道具等一式を譲り受けたものだとか。
南あわじ かいわい_e0164563_11563377.jpg


南あわじ かいわい_e0164563_11563745.jpg

久しぶりに渡った淡路島、日帰りの駆け足で回った「南あわじ」だったが、朝に港で出会った大分から来た元気な女性に刺激されたか、一度相棒と淡路島一周を計画してみようかと思案しながら帰路についた。
南あわじ かいわい_e0164563_11564181.jpg





# by y-tukide | 2024-02-05 09:00 | かいわい

冬の長谷寺

長谷寺(はせでら)は、奈良県桜井市初瀬(はせ)にある真言宗豊山派の総本山であり、西国三十三所観音霊場第八番札所として信仰を集めている。
門前を私の好きな大和国と伊勢国を結ぶ「初瀬街道」が走っていることもあり、これまでに幾度となくこの寺を訪れている。
冬の長谷寺_e0164563_10010790.jpg


冬の長谷寺_e0164563_10031791.jpg


冬の長谷寺_e0164563_10032384.jpg


冬の長谷寺_e0164563_10032754.jpg


冬の長谷寺_e0164563_10033276.jpg


冬の長谷寺_e0164563_10033552.jpg


冬の長谷寺_e0164563_10033877.jpg


冬の長谷寺_e0164563_10034135.jpg


冬の長谷寺_e0164563_10034447.jpg


冬の長谷寺_e0164563_10034784.jpg


昼12時を告げるほら貝。
冬の長谷寺_e0164563_10035092.jpg

門前の街並み。
冬の長谷寺_e0164563_10035329.jpg

長谷寺は、一年を通じて「花の寺」として親しまれ、この時期は「寒牡丹」「冬牡丹」が有名でワラを編んだ傘に覆われた牡丹がこの時期の風物詩である。
冬の長谷寺_e0164563_10035714.jpg


冬の長谷寺_e0164563_10040061.jpg

冬の長谷寺_e0164563_11185930.jpg


冬の長谷寺_e0164563_10040598.jpg


冬の長谷寺_e0164563_10190591.jpg


冬の長谷寺_e0164563_10205481.jpg


冬の長谷寺_e0164563_10051486.jpg




# by y-tukide | 2024-01-29 09:00

高砂 散歩

「高砂(たかさご)市」は、播磨平野の中央に位置し、加古川の河口の播磨灘に面した街。

姫路市と加古川市に挟まれた面積が38平方㎞程の兵庫県で三番目に小さな市である。

江戸時代、姫路藩主であった本田忠政の積極的な港づくり・町づくりによって、加古川流域の姫路藩や他藩の年貢米などが加古川船運で集められ、また瀬戸内海航路の北前船の港として急速に発展した。

その街の中心である高砂町堀川周辺地区には、碁盤の目のような町割りの中に、今も昔ながらの町家や蔵が多く残り、兵庫県歴史的景観地区に指定されている。

また高砂市は、結婚式で謡われる「たかさごや~この浦船に帆をあげて~♪」のフレーズで有名な謡曲『高砂』の「高砂」である。

その『高砂』の「相生の松」がある「高砂神社」。

高砂 散歩_e0164563_10455942.jpg


その高砂神社境内には、初代「工楽(くらく)松右衛門」の像がたてられている。

高砂 散歩_e0164563_10460633.jpg


初代「工楽松右衛門(1743~1812年)」は、高砂に生まれ、若くして兵庫津(神戸市兵庫区)に出て船乗りとなり、のちに「御影屋」を名乗り海運業を営み、当時の帆船の「帆布」を改良して丈夫で耐久性のある「松右衛門帆」を発明した人物でもある。

松右衛門は、自ら発明した帆布の技術を独占せず世の中に広め貢献した。

「人として天下の益ならん事を計らず、碌々(ろくろく)として一生を過ごさんは禽獣(きんじゅう)にも劣るべし」という言葉を残し、人として世の中の役立つことを旨とした高砂が生んだ偉人である。

また、幕府や藩の依頼で函館や択捉(えとろふ)島、鞆の浦(広島県福山市)、高砂の湊など、全国の湊を改修し、その功により幕府から「工楽」という性を賜った。

「工楽」とは、「工事を楽しむ、工夫を楽しむ」という意味だとか。

松右衛門は、浮力を利用したこんな「石つり船」も開発している。

高砂 散歩_e0164563_10460843.jpg


堀川跡際に今も残る「工楽松右衛門」旧宅は、堀川地区の観光の拠点として活用されている。

現在、旧宅の前の堀川は埋め立てられているが、堀川へとつながる船荷を荷下ろしする石の階段「雁木(がんぎ)」の一部が残され、当時の面影を残している。

高砂 散歩_e0164563_10461191.jpg

高砂 散歩_e0164563_10461490.jpg


旧宅の壁の腰板には、廃船の「船板(ふないた)」が再利用されていた。

高砂 散歩_e0164563_10461708.jpg


工楽松右衛門旧宅周辺の趣のある街並み。

高砂 散歩_e0164563_10462020.jpg


堀川と加古川がつながる水路(これも堀川というのか)は、船溜まりになっている。

高砂 散歩_e0164563_10462242.jpg

高砂 散歩_e0164563_10462527.jpg


堀川周辺には、多くの蔵が今も残り往時の繁栄が伺える。

高砂 散歩_e0164563_11045074.jpg

高砂 散歩_e0164563_10480375.jpg


今は活用されていない蔵が多いようだが、この蔵は現在風に改修され「酒場」として活用されている。

高砂 散歩_e0164563_10480929.jpg


加古川の中洲の先の河口付近は、「高砂海浜公園」として整備され公園内には高砂市の「市の木」である松が林をなしている。

高砂 散歩_e0164563_10481292.jpg


そして公園の先には、松右衛門が手掛けた石積みの美しい防波堤があり今も現役である。

高砂 散歩_e0164563_10481598.jpg


堀川地区周辺を散策していると個性的な店やレトロな建物が結構多くあり面白い。

松右衛門旧宅の近くには、「帆布」を利用した商品を製造販売する店があった。

高砂 散歩_e0164563_10481705.jpg


帆布の糸は太く確かに丈夫そうである。

ここで孫娘のためにかわいらしい色合いの鉛筆入れを購入。

高砂 散歩_e0164563_10482034.jpg


この建物は、「梅ヶ枝湯」という“これでもか“というレトロ風情の銭湯。

ここでは、今も薪で湯を沸かしている。

高砂 散歩_e0164563_10482296.jpg


古民家の町家も店として結構活用されている。

この店は、「ハマーダの酒場」という店、昼はランチもやっていた。

高砂 散歩_e0164563_10482433.jpg


この町家は、ぜんざい屋さん。

高砂 散歩_e0164563_10482783.jpg


この大型の町家は江戸時代、肥料問屋を営んでいた国登録有形文化財の「花井家住宅」。

ここでは、催しや各種団体の活動のほか、希望者に対し貸館なども行っている。

高砂 散歩_e0164563_10483196.jpg


主屋の奥の蔵には、古いLPレコードのジャケットや洋画の映画雑誌が飾られ、好きな人にとってはたまらない場。

高砂 散歩_e0164563_10483592.jpg


極めつけは「町家 Tentofu」というこの店。

高砂 散歩_e0164563_10484131.jpg


何の店だろうと興味深目に中に入ると絵本がずらり。

高砂 散歩_e0164563_10484400.jpg


そしてその奥は、アートギャラリーで作家さんのかわいらしい絵が展示販売されていた。

高砂 散歩_e0164563_10492063.jpg


そして古建具を開けると、ここにも絵本が置かれ、その前には一人掛けのソファーが何席か置かれている。

オーナーさんにこの部屋はと、問うてみると、物思いにふける場所だとのこと。

利用者が自らコーヒーをたてて飲み放題、半日ほどここでこもることができるとか。

団体と子供はダメ、大人が絵本を一人読む場所。

オーナーさん曰く、「このような時代、大人が絵本を見、物思いにふける静かな場所が必要ではないでしょうか」とのこと。

ちなみに利用者の年齢層はと訪ねると、比較的50代の女性が多いとか。

高砂 散歩_e0164563_10485163.jpg


古い建物と街並みが残る堀川地区、隣接する地区の南側の播磨灘の埋め立て地は、コンビナート地帯、そのギャップは極端だが、「高砂」はそれらが共存している街であった。

高砂 散歩_e0164563_10483775.jpg



# by y-tukide | 2024-01-22 09:00 | 散歩